古い給湯器による事故の危険性
便利な給湯器は家庭に浸透しなくてはならない存在となりました。ですがやはり物はいつかは壊れてしまいます。それにガスを扱う製品だけに、メンテナンスや交換・修理を怠った時、その危険な事故が起きてしまう心配もあります。
普段から目にしないため意識しにくい
蛇口をひねればお湯が出てくるため、いったいどこからお湯がきているのかわかっていない方もいらっしゃるかと思います。それもそのはず、目の前で火がついて沸かしているわけではないので、”ガス”を使っているんだよーという意識が薄いのです。
また、給湯器は見栄えの問題もあり、家の裏手・マンションでは水道管やガス管がまとめられているパイプシャフトに取り付けられていて、カバーで隠されていることもあり、あまり目にされない方も多いでしょう。
となると、給湯器の劣化具合を普段から気にしない状況になるのです。あれ、お湯が出にくいなあと感じてから初めて給湯器の故障がわかるのも不便なところではあります。
給湯器はずっと使えるものではない
給湯器は10年経つと交換時期だといわれています。実際にお湯をたっぷり使う家庭では7年で壊れることもあります。1人暮らしや普段からシャワーぐらいしか使わないといった際は、15年ぐらい使える場合もあります。ただし”使える”というのは、何の故障もない状況でのこと。
お湯を沸かすためには火を使いパイプを温めていきます。温度を感知して火の調節を行い、必要な湯量に合わせて水量も調節します。そういった精密な部品で構成されているので、10年も使えばどこかしら部品が摩耗してきます。なので、お湯が出にくい・沸きにくい状況というのは「寿命」が来ている証となるのです。
経年劣化により古くなった給湯器をそのまま使用していると、大きな事故につながる可能性があって命の危険も伴いますから、まだ動作している場合でも新しいものと交換することを検討していく必要があります。
不完全燃焼の危険
外側の汚れはすぐに見て分かりますが、内側に入り込んだホコリなどは専門家でなければ掃除することも難しいです。そのため、メンテナンスを頼んでいなければそのまま蓄積されていき「ゴミ詰まり」による不完全燃焼を起こすことがあります。
不完全燃焼により発生した一酸化炭素が室内に充満してしまうことがあったら、中毒症状で倒れてしまう危険性があり、早めに治療を受けることができなければ命にもかかわってくるとても危険な事故に繋がる恐れがあるのです。10年を目安にメンテナンスを行いましょう。
火災の危険
燃料を供給する部分の部品が劣化すれば燃料が洩れて引火し火災につながることもあります。また機器部品に埃がたまりショートし発煙・焼損することもあります。自分だけでなくご近所の人たちを危険に巻きこんでしまう可能性があります。一度給湯器を見てみて、焦げたあとや煙がでていないかを確認しましょう。
無理に使うより交換したほうがお得
部品の劣化にスス汚れなどで当初よりも燃焼効率がかなり悪くなっていますから、故障してから交換するよりも早めに取り換えた方が安全性の面だけでなく燃料代の節約にもつながります。
お湯が出なくなってからでは、業者選びも限られてきてしまい、製品も高いものしか選べないことがあります。余裕をもって早めに交換できる準備をしておくことで、納期が多少遅くても安い製品を選ぶことができるかもしれません。